華になんてならなくていい(西村ほのか)

駅ビル型のショッピングセンターを運営する「株式会社ルミネ」。同社のPR動画がいま、問題となっています。
「働く女性を応援するスペシャルムービー」と題された、1分ほどの広告PR動画。動画サイト上のみで、今月18日から放映がスタートしました。しかし動画中には、男性が女性を差別していると捉えかねない内容が含まれ、放映開始直後から批判が殺到しました。ルミネは20日、ホームページ上で謝罪し、動画の掲載を取りやめることを発表しました。

「試着室で思い出したら、本当の恋だと思う」など、さまざまなキャッチコピーを10年ほどシリーズで発表しているルミネの広告は、女性からの支持が絶大です。女性にとっておしゃれなイメージの強いルミネのPR動画が批判されていると知り、興味半分で見てみました。

「こうならなきゃいけないの?」と、モヤモヤしました。

よく大学1年生の女の子は“華の一女”といわれます。実際、主に新歓期のサークルにおける大学生にとって1年生は、需要 =「華」という気がしました。「私もその需要に合わせた方がよいのではないか」─。そう思い、同世代が読むファッション雑誌を手にしてみました。「周りから愛されるファッション特集」として、髪をフワフワと巻き、ニコニコした女性が写っています。私もまねをしてみましたが、徐々にサークルの需要に応える自分に違和感をもちはじめました。「どうして自分の好きではない服を着なくちゃいけないの」「華の役割さえすれば別に誰でもいいんだろうな」と思いました。それかに疲れた私は需要に応えるのをやめた。みんながやっているからという理由で始めたメイクもやめた。自分のために好きな洋服を着るようにしました。需要に応えるのをやめたら、今までの自分がばからしく思えてきます。

誰かに強いられることなく、自分らしくいられるように服を選ぶと、日々が楽しくなり自然と笑顔になる。私は世間一般の抱く華の需要に女性が応える必要はないと思います。だれかに強制された華になるのではなく、自分らしく好きな洋服を着て、笑顔で輝いている人が華の存在になっていくと確信しています。
今、私は大学2年生で、華の一女ではありません。しかし、華に学年は関係ありません。好きな服を着てサークルを楽しんだり、勉強に励み、等身大の輝きをもつ─。そんなに人になりたいです。

みなさんはどんな人になりたいですか?ルミネの動画を見てどのように感じましたか?みなさんのご意見お聞かせください。

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