南仏の空 消えた謎解けていく (浜田寛子)

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フランス南東部で起きたドイツ機墜落で、ドイツ西部デュッセルドルフの検察当局は27日、アンドレアス・ルビッツ副操縦士のデュッセルドルフのアパートから、墜落当日に乗務することを禁じた医師の証明書が見つかったと発表しました。副操縦士は、病気を隠して乗務していたことになります。この証明書は病気による欠勤の際に会社へ提出するもので、プライバシー保護のため、病名などの記載はなかったそうです。

また、墜落機を運航していたジャーマンウイングスの親会社ルフトハンザは26日の記者会見で、ルビッツ副操縦士が六年前の操縦士養成訓練時に、六カ月にわたり訓練を中断していたと明らかにしました。しかし、ルフトハンザはその理由を明らかにせず、中断後の検査で「問題なし」と判断されて訓練を再開。試験にも合格して「飛行の能力は完璧だった」と強調していました。

筆者はこの記事を読み、「事故を未然に防ぐ方法として、何かできたのではないか?」と思いました。私がルビッツ氏の立場だったら、きっと病気のことは周囲には言えないと思います。なので、第一に六年前の訓練時に会社側からルビッツ氏に、濃密なコミュニケーションをとることは出来なかったのか。いくら操縦試験に合格し、「飛行の能力は完璧」であったとしても、半年間も訓練を中断していたら疑問に思うのが普通ではないでしょうか。また、今回の事故は、01年の米テロ事件後にできたコックピットの安全を守るシステムがあだとなったため、様々な視点から事故の検証をしていく必要があるようです。

旅客機はたくさんの人を、命を乗せて、地域から地域へ、国から国へと飛び立ちます。飛行機を操縦する側はもちろん、航空会社にもその安全を守ることを第一として業務を行ってほしいです。

皆さんは、今回の事故についてどう思いますか?会社側の対応は適切だったのでしょうか?ご意見等お待ちしています!

 

参考記事:

28日付中日新聞朝刊 (名古屋12版)1面, 3面(総合)

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